一般質問(12月9日)の概要
大きく3つの分野(斐川地域に関するもの2、全市に関するもの1)について市長及び市当局へ質問をいたしました。
1 斐川地域の新出雲市への取込みと斐川町から引き継ぎを受けた事業の実施について
(大場) 斐川地域を出雲市政にどう組み入れる考えか
(長岡市長)新出雲市は斐川地域が加わったことで、各分野においてバランスの取れた、今まで以上に高い発展性を備えた都市となり、それぞれの地域の優れた特性、資源を結集し、合併効果を最大限に発揮することで、真の意味での「出雲」のブランド化を実現することが可能になった。
また、新出雲市の誕生に伴い、人口70万人以上という日本海側有数の宍道湖・中海圏域を形成することになった。この圏域内の各都市との連携を強化し、少し大きなスケールでの情報発信を目指したい。
(大場)斐川町から引継ぎを受けた各種事業の今後の実施計画を問う。
(長岡市長)
1.斐川中央工業団地の造成整備:文化財調査などの課題を整理しできるだけ早い時期に着手する。
→ 後掲「斐川中央工業団地開発計画案が示される。
を参照
2.西野小学校の屋内運動場の移転改築:市内88の学校について施設整備・耐震化の基本計画を策定中であり、この中で整備手法や整備年度を検討する。
3.久木公民館の移転改築:市全体のコミュニティセンターなど(43施設)の整備計画に基づき進める。
*なお、2月3日に議長及び市長に対し、「請願」及び「要望」が「久木公民館移転新築期成同盟会」(多久田達雄会長)からなされた。
移転改築が待たれる久木公民館
4.大黒山麓簡易水道の上水接続:大黒山麓簡易水道は水量や水質が極めて不安定であり、平成24年4月に斐川宍道水道企業団に移管し、送水施設の整備を行うこととしている。
大黒山麗簡易水道施設
5.神守、神立地区の公共下水道の整備:今年度に業務委託を発注し、設計を行っている最中であり、24年度に神立地区から着手し、引き続き神守地区の整備を行うこととしている。
6.坂田阿宮線、上庄原北筋線、太才線、上直江大島線の道路改良工事:
これらについては、旧斐川町で予算計上され、合併承継予算として引き継がれた路線で、23年度は継続して実施する予定であるが、24年度以降については、23年度の進捗状況、地元の協力体制、国の交付金等の活用、市負担の軽減などに努めながら、実施する。
7.八頭西線の道路改良工事:合併承継予算として引き継がれたものではないため、新市全体の道路計画の中で検討する。
2 斐伊川沿岸地区国営農業用水再編対策事業の継続実施について
~この質問については、斐川町議会においても質問をしましたが、厳しい財
政状況の中、市長、市執行部がどのように認識しているかを確認するため、
市議会で再度質問をしました。~
(大場)この事業の市負担額及び国への要望活動について伺う。
(片寄農林水産調整監)全体事業費186億円のうち、事業費換算で68.1%
の進捗状況。事業期間は2年延長され平成27年完成予定。市負担額は概算で10億3千万円。今後も国、県、関係機関に対し予算確保を強く要望し、受益農家の期待に応えたい。
*この事業の概要(平成24年度~27年度)
・斐川町出西の右岸頭首工取水口改修
・馬の背調整池(ため池。直江町三井。スター精機の西側)の改修
・馬の背調整池から斐川地域の中央部を南北に走るパイプラインを設置
・揚水機(ポンプ)の設置 など
この事業の実施により、斐川東部地域の受益地3,728ha、受益者4,900人に十分な水量を短時間に送ることができるようになる。
3 出雲市立総合医療センターの安定的経営について
出雲市総合医療センター(旧平田市立病院。年配の方は“博愛病院”という呼び名で親しまれている。)は、斐川地域の皆さん方も多く利用されています。平成23年1月に新館棟がオープンし、最新鋭のPET-CT(高性能のがんの早期発見機器)も稼動するなど、新しい機能を備えた病院としてスタートしました。
一方、経営については、厳しい状況にあり、23年度の赤字が11億5,900万円に拡大する旨の報告もなされています。
現在、21年3月に策定された「改革プラン」に基づき、さまざまな改革が実施されていますが、今後の安定的経営を願う者として何点か質問しました。(主なものを掲載)
(大場)平成22年度の医業収益の減少の大きな要因として、内科、外科の各医師1名減が挙げられるが、今後の医師確保策について聞きたい。
(吾郷病院事務局長)島根大学医学部の医局への働きかけを重視するほか、院長・医師の知人・友人を介した医師確保に取り組むほか、赤ひげバンク・医師紹介・広告サイト運営会社も活用する。
(大場)健康志向の高まりから人間ドックへの需要が多くなりつつあり、また経営上の観点からも効果の大きい最新鋭のPET-CTの利用人数の拡大方策を聞きたい。
(吾郷病院事務局長)1日の利用枠を4枠(診療3枠、ドック1枠)から6枠(診療4枠、ドック2枠)に増やす。
(大場)公立病院の使命である地域医療の推進という観点から、市内の病院や医院、福祉施設との連携について伺う。
(吾郷病院事務局長)患者の紹介・逆紹介、開放型病床(オープンベッド)の活用、介護支援連携指導、医大附属病院や県立中央病院とのPET
CTの共同利用、平田・斐川ブロックの開業医との症例検討、コミュニティセンターでの健康講座への医療スタッフの派遣などを今後とも引き続き実施する。
*その後の情報:経営強化と病院の自立性を強化するため病院事業管理者と経営管理専門職員を置く(1月17日の全員協議会で市長発表)。
・病院事業管理者(4月から新設):雫 稔弘(しずく としひろ)現院長
・病院長(4月から):杉山 章 現副院長
・経営管理専門職:病院事業の経営改善に向けて、主に経営面において病院事業管理者をサポートする専門職員を民間の金融機関から任用する予定